この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第10章 嫉妬

 むっとしたように言い返してくる。宵はなかなか食い下がらなかった。

「……ハル姉のこと、信用できない。彼女の車には乗らなくたって、一緒に仕事するんでしょ?」
「……おまえの方が馴れ馴れしい呼び方してんじゃん。仕事ったって、ずっと一緒にいるわけじゃねーよ。それに」

 宵は一度言葉を切った。言いたいことを頭の中で整理しているような、そんな表情でしばらく黙っていた。

「別にいつもドライブに付き合わされてたわけじゃないし。……今日はなんかむしゃくしゃしてたんじゃね?」
「……そうやって、彼女を庇うの?」

 晃には、今日のような状況で宵がなぜ春加の方(かた)を持つのか理解できなかった。
 自然と問い返す声に不機嫌さが混じる。

「庇ってるわけじゃねーって。ただ、なんか……」
「なんか?」

 宵は言葉に詰まった。普段思ったままを口にすることが多い気がするのに、こんなふうに歯切れが悪いのは珍しい。

「なんでバイトに誘われたのか、気になるだけ」
「君に一目惚れしたんじゃないの?」
「そういうんじゃねーって絶対。態度見りゃわかるわ。ーーじゃなくて、あの人たまに……」
「もういーよ、ハル姉の話は」

 晃はそこで、宵の言葉を遮った。
 宵は春加のことになど興味を持っていないだろう。そう思ってたのに、実際はそれなりに興味を持っているようだった。
 話しぶりからそれが感じ取れるからこそ、晃は余計に嫌だったのだ。
/518ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ