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Memory of Night 2
第12章 夜のお散歩

 晃の指を想像し、無意識に口走った瞬間だった。

「はいはーい。ーー手伝ってほしいの?」

 浴室の扉がわずかに開き、降ってきたのは晃の声だった。
 宵は文字通り、飛び上がりそうになった。

「俺にお預けさせといて、なーにしてんの? 可愛すぎ」
「い、いつからそこに……」
「お尻のおもちゃ抜くくらいから」

 それはもうほとんど最初からだ。宵はもう返す言葉もなかった。痴態を見られていたと思うと、羞恥で死にたくなる。

「覗き魔……通報してやる」
「捕まっちゃうね、カツ丼だけは届けてね」

 扉が完全に開き、入ってきた晃は全裸だった。いつの間に、と思う。
 どうやら入ってくる気満々で、宵が一人でしているのを見つけ、脱衣所で見ていたのか。
 目前でしゃがみこみ、宵と目線を合わせる。頬に触れ、もう一度尋ねてくる。

「俺に手伝ってほしい?」

 こういう時だけ強引にしてこないところがむしろずるいと思う。
 だが触れられるとダメだった。ずっと欲しかった感触だ。
 意地や羞恥と相談している余裕はなく、頷く以外の選択肢がない。
 唇を塞がれる。晃の手に導かれ、宵はすぐに二度目の絶頂を迎えたーー。
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