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Memory of Night 2
第14章 夏休みに向けて

「……何ニヤニヤしてんの。残念ながら、俺はカナヅチじゃありません。泳ぐのは得意な方」
「……もう、マジで苦手なことねーのかよ! つまんね」

 いいから前向いて、と促され、再び正面を向く。

「じゃ、何が不満?」
「だって、海に入るってことは、脱ぐでしょ? 裸を人がたくさんいる場所で晒してほしくないんだよ」
「…………」

 そっちか、と思う。

「なるべく水の中以外はなんか羽織るって。あんま日光当たりたくないし」
「焼けるから?」
「逆。焼けねーんだよ。焼ける前に真っ赤になって皮剥けちまうの。昔っから」
「ああ、そうなんだ。そういう体質の人いるよね。だから夏でも白いんだね、肌。ーーま、それならいいよ、海。高校生最後の夏休みだしね。いっぱい楽しも」
「おう」

 それから数分後だった。

「できたよ。だいぶイメチェン」

 晃は用意していた手鏡を、宵の前にかざす。
 鏡の中の自分に驚く。だいぶ短くしてくれていた。これなら女性には間違われないだろう。

「……頑張ったでしょ?」
「なんだよ、頑張ったって。さんきゅ」
「また伸びてくるかな、ちゃんと」

 ハサミを握ったまま、ワナワナと震える晃に宵はつい声をあげた。

「そりゃ伸びるだろ、うっせーなあもう。人の髪型でうじうじすんな」
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