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Memory of Night 2
第3章 甘い遊戯

 その変態チックな響きはどうかと思う。けれど何をされるのか考えれば、体はぞくりとしてしまうのだった。

「まずは首」
「ああ」

 宵の首に顔を埋め、喉を吸う。柔らかな唇の感触に、ぞわぞわした。くすぐったいのか気持ちいいのか、感覚が麻痺してわからなかった。

「本当に君は感度がいいね。誰が相手でもそんな声で喘ぐの?」
「違、う」

 否定の言葉も上擦る。一年前は、金欲しさに誰とでも行為に及んだ。志穂の手術費用が欲しかったからだ。セックスだって何度もしたけれど、こんなふうになるのは晃の前だけだった。
 そしてもちろん、今は晃しかいない。誓って。

「おまえとしか」

 津波のように押し寄せてくる快楽の中で、宵は伝えようと必死だった。

「……ごめん、ちょっと聞き方が意地悪だった。宵があんまり可愛いからさ」

 晃の口元に微かに浮かんだ笑み。そのまま晃の唇は、鎖骨へと移動する。舌と唇を器用に使い、くぼみを左から右へとなぞっていく。

「はっ、あ、あん」

 宵は天井を向き、大きく喘いだ。また硬くなった自身から、我慢汁が溢れる。
 イカせてほしくてたまらなかった。こうして上から徐々に降りていく晃の愛撫。いつ欲しい場所に届くのか。考えただけで気が遠くなりそうだ。
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