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Memory of Night 2
第24章 姫橋祭

 三年一組の担任である倉木が夏期講習に復帰したのは、盆明けだった。盆はさすがに講習はなく、教師達も休みらしい。学校自体が閉まっていた。
 休み明け一発目は英語。倉木は英語教師なので朝から居たが、久しぶりに見る彼女はまるで別人のようだった。

「せ、先生、痩せた……?」
「っていうかやつれたよね?」
「ねえ、目が死んでる!」
「先生ほんとに学校来て大丈夫なのか?」

 頬がこけ、目元もくぼんでいる気がした。見るからにげっそりしている。
 生徒達は口々に倉木の身を案じた。

「ええ、どうにかね。心配かけてごめんなさいね。胃腸炎でしばらく食べられなかったから、ちょっと体力がね……」

 よろよろとおぼつかない足取りで過去問を配り始めたが、手を滑らせてしまったようでずざざざーっと床に雪崩れる。

「あ……」

 間の抜けたような倉木の声と、一瞬シーンとなる教室。

「もー、あたしやるんでいいですよー! 病み上がりの先生は座っててください」

 席を立ち、素早く過去問を拾いあげたのは菊池明だった。
 明は慣れた様子で問題を生徒がいる席に置いていく。
 そして配り終えると中にざっと目を通し、鍵になりそうな熟語や構文を黒板に書いた。
 教卓に座り、その様子を眺めていた倉木は安心したように笑う。
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