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Memory of Night 2
第24章 姫橋祭

「ーー宵、結局アッキーと来てるんだね、祭。あんなに誘われてたのに。二人どんだけ仲良しなの」

 明が宵と晃を交互に見やる。
 結局四人で一緒に散策することになった。
 それぞれ食べるものを買い、屋台が集まる場所から離れる。座れそうな場所を探していた。
 明の話に、晃が興味深げに耳を傾ける。

「へー、そんなに誘われてたんだ。……年上の彼女ができた、なんて噂が流れてたから、女子とか寄ってこなくなっちゃったんじゃないかと」
「全然そんなことないよー。夏休みで学校にいる生徒が少ないからか、なーんか普段よりも声かけられてなかった?」
「なんだそれ、ちょっと顔がいいからって、女の子弄んでると痛い目見るぞっ」
「…………」

 無邪気に問いかける明と野次を飛ばす大山を、宵は無視した。
 それからちらりと隣を歩く晃の方に視線を向け、後ろを歩く明と大山には聞こえないくらいの声量で呟いた。

「ーー全部断ったからな」
「……わかってるって」

 晃は噴き出しそうになった。
 宵から祭に誘ってくれたのだ。他の誘いを全部断ってくれたことも、疑いようもなく信じている。そんな嬉しいことはない。

「てか学校全然来てねーのになんで変な噂だけ知ってんだ、怖いって」
「え、まわってきたよ?」
「だからどっから」
「いろんなとこから?」
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