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Memory of Night 2
第24章 姫橋祭

 本当は予備校に通っている子の中に同じ高校の女生徒がいて、たまたま聞いただけだったが、不振がる宵が面白くて言わなかった。
 それからしばらく四人は雑談しながら歩いた。屋台の多い場所から少し離れると、だいぶ人が減った。木陰になっている石段に腰を下ろし、宵と晃は焼きそば、明と大山は唐揚げを食べる。

「そういう二人はデート?」
「二人とも、和装がよく似合ってるね」

 明はオレンジ色の浴衣姿で、髪もアップにして結わえていた。いつもなら晃はまずその服装や髪型を褒めるが、彼氏の大山がそばにいるのもあり、控えめにした。
 そんな大山も、薄い緑色の甚平姿でよく似合っている。

「ま、まあ、デートっていうか……」
「おう、もちろん!」

 照れているのか、顔を赤くして口ごもる明の横で大山が頷く。

「和装デートだ! 明の浴衣姿、すごく可愛いだろ! 世界で一番のびしょーーうお、いてっ!」

 大山の言葉が途切れる。後ろから明にゲーム機で殴られたからだ。

「もー! 何大声でこっ恥ずかしいこと言ってんのよ、大山のバカ!」
「……なんでだよ、てかせっかく当たったゲーム機で殴るな、壊れちゃったらどうするんだ!」
「そうしたら大山が弁償して」
「……俺が!? それおかしくない!?」
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