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Memory of Night 2
第25章 夏の終わり

「ーーで? これは? なんのつもり?」

 宵は憮然とした態度で晃が手にしているものを見つめる。
 祭の日の夜。晃が作ってくれた軽い夕食を食べ、順番にシャワーを浴びた。
 雰囲気的に、するんだろうなと思っていたけれど。
 宵がシャワーを浴びて戻ると、先に済ましていた晃はとある道具を用意して待っていた。

「ん? なんのつもりって?」
「……それ」
「見てのとおり、アイマスクだよ」

 晃は見ればわかるでしょ、という態度で手にした黒い物体を持ち上げる。頭からかぶって目元に持ってくればいいだけの、シンプルなアイマスク。確かに見ればわかるけれど。

「やだ!」

 宵はふいっとそっぽを向いた。
 最近はセックスの頻度も減った。一時期多かった道具を使ったアブノーマルなプレイもほとんどなかった。
 宵が拒否したのを汲み取ってくれたのもあるかもしれないし、珍しく悩んでいたらしい晃がそもそもそういう気分になれなかったせいもあるのかもしれないが、なぜ、今日アブノーマルな目隠しをさせられそうになっているのか謎だ。
 花火を見終わった時は、そこそこいい雰囲気だったのに。

「えー、なんで?」
「アブノーマルなのやだって何度も言ってんだろ!」

 視界を塞がれるのは抵抗があった。プラスで手や足を拘束されたら、と思うと恐ろしい。

「何言ってんの、ドMのくせに」
「そっちもちげーっつの!」
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