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Memory of Night 2
第27章 コンセプト

 強いて言えば情事の時くらいだが、そこは全力で気を付けているつもりだ、宵としては。
 心配ではあったが亮がどうにかするだろうと考え二人も賄いを食べ始めた。味はとても美味しかった。ローズは冷食をほぼ使わず、店で出す料理はきちんと手作りらしい。春加が厨房に立つことはあまりないが、きちんとしたものを作れるのは意外だ。
 不意に春加からドリンクの注文が入った。

「宵、酒作れ。コークハイ!」
「……氷は?」
「入れて」

 春加にコップを渡される。これ以上アルコールを飲ませて、酔いつぶれてしまい帰れなくなっても困るので、宵は氷をめいっぱい入れ、ウィスキーとコーラを1:9くらいで作ってやろうと思っていた。
 だが意図はすぐにバレてしまったらしく、コーラを注ぐ前にコップを奪われ、ウィスキーを七分目くらいまで注がれる。

「コーラ入んねーって」
「じゃあロックで飲む」
「ハルちゃん、飲み過ぎ。賄い食べたら帰るよ」
「わーってるって!」

 そうしてまたごくごくと一気に煽る。

「死ぬよ、その飲み方」

 積極的に話に加わろうとしなかった晃だが、一言だけ。
 少し心配になったのかもしれない。
 だが春加は無視し、再びウィスキーをコップに注いだ。
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