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Memory of Night 2
第27章 コンセプト

 宵は春加の寝顔を見つめる。メイクを取った彼女の顔は、感情が良く出る。
 今潰れていなかったら、どんな思いで亮の言葉を聞いただろうと思った。

「あの店で働くようになって、長いんですか?」
「うん、もう二十年以上になるかなあ。最初は君のようにドリンクや料理を運ぶだけだったけど、ショーに出たいと言ってポールダンスを習って、客の相手もどんどんするようになって。お客さんの中には、彼女目当てで通ってくる人も多かったんだ。今のハルちゃんからはなかなか想像つかないかもしれないけど、愛想が良くて気配りができる素敵な女性だったよ」

 そう言って、亮は春加をちらりと見やる。
 ーー昔の自分は丸ごと捨てた。
 臨時でポールダンスのショーに出た日の帰り、車の中で春加はそう言った。
 宵はその時の会話を思い出していた。春加は虚しくなって全部捨てたのだと言った。当時の彼女が周りからどう見えていたのであれ、当人が捨ててしまいたくなるような過去なら、それはきっと春加にとって本意ではなかったはずだ。
 欲望が渦巻く華やかな世界で、自らを餌に釣り上げたもの。客を魅了しかき集めたチップや売上。それがなんのーー誰のために行われたことだったのか、亮自身わかっているはずだ。
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