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Memory of Night 2
第32章 雪

 アパートの鍵は開いていた。宵が中に入ると、玄関の電気と共に廊下の奥の部屋の明かりがついていた。洗面所や風呂は暗いままなので、シャワーを浴びてはいないらしい。
 メールはした。春加とドライブに行ってくる、という用件のみの文面を送っただけだったが、それに対しての返事もシンプルだった。わかった、という四文字のみ。

「……ただいま」

 宵は部屋のドアを開けた。ソファーに晃の姿はない。部屋左手側にキッチンスペースがあるが、晃はそこにいた。
「あ、おかえり」
 宵の姿に気付くと、晃は笑った。

「ごめん、出迎えもしないで。チキンライス炒めてたから、ドアの音に気付かなかったみたい」
「今日オムライス?」
「うん、卵の期限が切れそうだから」

 言われてみると確かに、部屋に入った瞬間からケチャップのいい匂いがしていた。

「ーーハル姉と、ゆっくり話はできた?」
「うん」

 宵は頷いた。ドライブはともかく、今日春加に送ってもらおうと思っていたことは、昨日のうちに晃に伝えていた。
 特に晃は細かく詮索しては来なかった。前のように、彼女の車に乗ることを強く止められたりもしない。
 それは自分を、信用してくれている証拠なのだろう。
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