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Memory of Night 2
第33章 撮影旅行前夜

「久しぶりなんだから、性急に進めて君の体に負担がかかったら大変だろ?」
「もう、充分だって……っ」

 宵は晃の手を振りほどこうとする。
 晃は焦らしているつもりはないのかもしれないが、宵からしたらそうとしか感じられない。
 直接しごいて、イカせてほしかった。

「せっかちだなあ。すぐへばっちゃうくせに」
「あ……っ」

 言いながら、晃は宵の足を大きく開かせた。
 ようやく触ってもらえるのかと思い、期待にまた熱が増す。
 だが晃はなかなか握ろうとはせず、代わりに足の付け根に顔を近付ける。

「ここなら、さすがに誰かに見られることはないかな」

 そうして晃は面白がるように、左の内腿に唇を押し当て甘噛みした。

「あ……!」

 唐突に与えられた痛みの刺激に、宵の体がぴくんと跳ねる。次の瞬間、達してしまっていた。

「ん、ああ……っ」

 どくどくと、白濁が溢れていくのが感覚でわかった。
 宵は大きく肩を喘がせ、呆然としていた。直接しごかれたわけでもない、ただ内股を噛まれただけなのに。
 それだけで射精してしまうなんて、信じられなかった。

「……今ので、イッたの?」

 晃も驚いているようで、問いかけられて宵は真っ赤になった。
 ちゃんとイケたわけじゃない。まだ熱は残っていて、中途半端だった。
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