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Memory of Night 2
第33章 撮影旅行前夜

 晃は宵を浴室まで運んでくれた。
 そのあと部屋に戻っていったが、数分して洗濯機の音が聞こえてきたので、どうやらシーツを洗濯してくれたらしい。
 すぐに戻ってきて、一緒に入ってきた。

「お待たせ。出る頃にはちょうど洗濯機停まるかな。コインランドリー行こう」
「……うん」

 相変わらずマメだし、タフだ。
 晃とセックスをしたあと、晃が自分より早く寝てしまうことはほぼない。だいたい事後の処理を全部してくれる。
 宵はそのまま寝てしまうことも多いが、体を拭き、シーツを換え、翌日学校の日は着替えまで用意しておいてくれる。
 アフターケアが完璧すぎて、多少無理をさせられても許せてしまうのだった。
 それは受験勉強を本格的に始めた頃からも変わらずで、晃の方が慢性的に睡眠時間が短いだろうに、いつも気遣ってくれる。

「……コインランドリー、俺が行ってくるよ。おまえは寝てていーよ」
「え、なんで?」

 シャワーで宵の体を流していた晃が、顔をあげる。不服そうな顔で問いかけてきた。

「乾燥だけだろ? そんなに時間もかかんねーし、わざわざ二人で行かなくても……」

 もともと晃一人で行こうとしていたではないか、と思う。
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