この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第33章 撮影旅行前夜

「好意があると思ったから、あの無茶苦茶な条件で働かせることを許可したんだけどね」
「……ていのいい厄介払いだったんだ」

 春加は腑に落ちた気分で呟いた。
 時給は破格の二千円、仕事はドリンクや簡単な料理を運ぶのみで、毎日春加自ら送り迎え、極めつけは年齢で、昔よりも夜の店の経営に関する法律が厳しくなった昨今、高校生を雇うこと事態が大きなリスクでしかない。
 最初春加がほぼ独断で決めた宵を働かせる条件は、店にとって不利益すぎる。ずいぶんあっさり許可されたな、とは思っていたが、亮なりの意図があったらしい。
 春加が好意を持つ子を店で働かせそれが上手くいけば、亮への気持ちが冷めると思ったのだろう。それを望まれていたというわけだ。

「残念だったな」
「別にそこまでは言ってないよ。真面目に仕事してくれてるし、客受けもいいし、彼のおかげで安くポスターの撮影もできるし、今は宵くんを店に連れてきてくれて感謝してる」
「そら良かった。あの顔なら、フロアに居るだけで客寄せになると思ったんだよ」

 それは実際、本当のことだった。桃華によく似た華やかな容姿は、そこにあるだけで人を惹き付ける。土方ほどのめり込む客は稀だが、宵を気に入って通ってくれるようになった客は多い。
/614ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ