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Memory of Night 2
第34章 衣装合わせ

 十二月二十九日、朝八時半過ぎ。
 撮影旅行に参加する面々は、無事新幹線の中にいた。目的の駅までは、集合場所である駅から約二時間半新幹線に乗り、さらに電車で一時間弱かかるらしい。そこからは土方が用意したバスで別宅に向かうらしいが、着くのは昼過ぎの予定だ。
 外は風のない晴天で、旅行日和ではあった。

「あんた、店にいる時以外もそのメイクなんだな……」

 宵が左隣に座る春加をちらりと見やり、営業中と変わらない顔に呆れてしまう。相変わらず目の回りは黒塗りだし、唇も赤い。昼間の自然光の中で見ると、その奇抜さは夜よりも際立って見えた。
 春加は鬱陶しそうに宵を一瞥し、そのままシカト。すぐに窓の外へと視線を戻してしまう。

「でも、愛想はないんだね」

 今度は宵の右隣に座っていた晃が、険の混じったトーンで皮肉を言う。
 春加は振り向き、今度こそ鋭い眼光で晃を睨んだ。晃もそれに応戦するように、冷たい色の瞳を向ける。
 敵対心剥き出しでにらみ合う二人に挟まれ、宵は盛大にため息をついた。仲が良くないのはわかっているが、言葉を交わすたびにトゲトゲバチバチされても、と思う。
 新幹線は左側が三席、通路を挟んで右に二席となっている。
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