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訪問 パティシエSana
第5章 新しいSana
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林は事務所の自分の席に何度も座り直して、やっと落ち着を取り戻して考えた。林が誰よりも早く出勤してきたのは社員の品定めをするつもりがあったからだ。それは新規出店するショップのパティシエとくにシェフパティシエの人選であった。候補は何人か上がっていたが、やはり自身の目で見て決める必要があったからだ。目の前の名簿を見たが早苗の名前はなかった。が脳裏にさっきの立ち姿がはっきり残っており、それがだんだんと大きくなってくるのであった。あの、えも言われぬ立ち姿はなんだ。あの姿を見たらクレーマーもたじろぐ、お客も「ほー」と言って上気してしまうに違いない。第一何とも言えない色気がある。危険さえ感じる色気。若い女性がみたら憧れるかもしれない。店頭に居たらと想像すると確信になってくるではないか。経営者の感がそう言っている。目の前のPCで人事情報を林は検索して見入っていた。
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