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Kiss Again
第13章 白いパーカー
「安部周人くんは わたしの初恋」
愛美がしゃべると 汗ばんだ胸に 熱い息がかかり くすぐったい。
「うん」
「高校3年間 ずっと 好きだった人」
うれしい告白に 抱きしめている腕に 力が入る。
「だから あのとき うれしかったの」
もっと強く抱きしめる。
「あやまらなくていい。 すごく うれしくて すごく よかった」
あのとき・・・
狭いベッドで おれの背中にくっついていた 傷ついた愛美。
それから おれの身体を乗り越え 腕の中に納まった愛美。
後ろから抱きしめると 細くて 小さくて 壊れそうだった。
すごく昔のことのようだ。
「おれも うれしい・・・ありがとう」
「愛美ちゃん・・・ うれしいと勃つのかも。 もっかい したい」
3年間分の愛美の気持ちにも 応えられるといいのに。