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Kiss Again
第13章 白いパーカー


目が醒めると 愛美は おれの腋の下に頭を埋めて眠っていた。 少し開かれた唇から 微かな寝息が聞こえる。 もう一度 目を閉じて 開いた。 やっぱり愛美がいる。

 思いがけない幸福感で 咽喉が塞がれた。
 広がった愛美の髪の毛が おれの腕にかかっている。

 少し頭を浮かせて ベッドの下を見た。 丸まったティッシュと 縛ったコンドームが落ちている。 笑い出しそうだった。 今度は ゴミ箱を もっと寄せておこう。

 ふたりとも 何も着ていない。
 愛美を起こしてしまうかもしれないと思ったけど 頬ずりせずにはいられなかった。

 ゆっくり目を開け じぃっと見つめた後 「周くんだ」
 可愛くて 頭をぎゅっと抱きしめた。 額にキスしながら
 「おはよう」
 「おはようございます。 いつ 起きたの?」
 「さっき」

 隣で眠って 目覚めたときにも隣にいる。 それだけが こんなにうれしいなんて。 
これは本物だ。 本当に 好きだ。 だから もう離さない。

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