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第5章 駆け引き

まだ、綾瀬さんは拒まない。なら…。私は、私の手を、彼女の股の間に向かって滑らせる。ストッキングのシアー部分から、レースの部分へ、そして、素肌へ…。

あっ、先生の手が、私の秘部に近付いて来る。下腹部が疼く。私、もう濡れている。先生が、淫らに濡れた私を触ったら、どう思うだろう。先生、私に慾情するだろうか。

綾瀬さん、まだ拒まない。私の手は、蒸した熱気が感じられるほど、彼女の秘部の近くに有るのに。彼女も私を求めていると、自分で納得する。私は、彼女の太腿の間に有る手の指を踊らせる。彼女の秘部ギリギリで。

ああっ。もどかしい。私の太腿の間で蠢く先生の指。焦らさないで、触るなら触って、今直ぐ。先生からの愛撫を求める私の強い思いが、無意識のうちに懇願の眼差しを先生に向けた。

お互いの目が合った。そして、お互いの情慾を無言のうちに感じ取った。