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不誠実なカラダ
第4章 愛されたい それよりも
「高杉の事、抱けば抱く程、放したくなくなった。愛おしくて、このままの関係が、ずっと続けばいいと思った。」

私はその言葉に驚いて、後ろを振り返った。

「体も気持ちも、一緒に抱いてほしいと思ったのは、俺も一緒だ。高杉。」

「部長……」

普通だったらここで、キスの一つでもするのだろうけれど。

「私、ダメなんです。」

「えっ?」

私はゴクンと息を飲んだ。

「追いかけられると、逃げたくなっちゃう。」

そう言うと、部長の前から走り去った。

「おい!高杉!」

後ろで部長が私を呼ぶ声がする。


これでいいんだ。

所詮、誰かの一番になるとか、好き同士で一緒にいるとか、私には似合わない。

好きな時に会って、抱き合うだけ。

そんなスタンスの恋が、一番合っている。

「……ヒックッ……」

知らない間に、私は泣いていた。

どうして涙が出てくるのか、分からない。
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