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フレックスタイム
第7章 入籍と過去の女
「あれ?
マミー、どうしたの?
お腹、痛いの?
ケン、撫でてあげる?」と言って、手を伸ばすので、
翔吾さんが子供用の椅子からケンを抱き上げて、
私の膝に載せる。

「本日、急でしたが無事に入籍しました。
今後とも親子3人を見守ってください」と、
お母様と私の両親、そして古川さんに、
3人で頭を下げた。

「結婚披露宴や新婚旅行のことなんかも、
考えないとね?
忙しくなるわね?」と、
お母様が言った。

「翔吾さん、お仕事も忙しいから…」

「いや、やるよ?
百合を見せびらかしたいから。
新婚旅行も行くよ?
ちゃんと会社に、特別休暇あるからね?」

「まぁ…
じゃあ、翔吾さんにお任せするわ」


一度化粧室に立つついでに、
実家用と家用に、
湯葉やお豆腐のお土産を準備して、
会計を済ませておいた。
今日、来れなかった祖父には、
お酒のアテになりそうなお豆腐の味噌漬けなども選んだ。

帰りは車を3台用意して、
お母様と古川さんを先に、
そして、両親を見送り、
翔吾さんとケンと3人で最後の車に乗り込んだ。

3人で手を繋いで、
東京タワーや大きい橋を観ながらのんびりドライブして帰路に着いた。

「キラキラして綺麗ね?」と言うと、

「マミーの方が綺麗だよ」とケンが言う。

「おい。それは俺が言いたいセリフだよ?」と翔吾さんが言うので、
私は笑ってしまった。

「ケン、私のこと、
マミーって言ってくれて嬉しいな」と、
ケンの額にキスをすると、

「マミーはずっと居てくれるよね?」と、
手をギュッと握るので、

「勿論よ」と手を握り返した。


帰宅して、
初めて3人でお風呂に入った。

「なんで、電気消してるの?」

「だって恥ずかしいから」

「僕と入る時は電気つけてるよ?」

「ん…判ったわ」と言って、
電気をつける。

「マミーのおっぱい、可愛いの」と、
ケンが私の胸に顔を埋めるので、

「ケン、ずるいよ?
それ、俺のなんだよ?」と子供みたいなことを翔吾さんが言う。

「ほら、ケン?
洗ってあげる」と言うと、

「じゃあ、次は僕がマミー洗うね?」

「あのさ、ダディは?」

「んー。
ダディは大きいから自分で洗うんじゃない?」

「ズルい」

「判ったわ。
私が洗うから。
ケンは湯船で20まで数えてね?」


そんな賑やかな入浴を終えて、
3人でベッドに入った。
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