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そぶりをやめて
第11章 半年と3日
「買って来ればよかったな~」

冷蔵庫を漁ってやっと気が済んだのか、ブツブツ言いながら席に戻ってきた。

結婚当初は、ビールやらチューハイやらを買って冷やしていた。
当時は、結構ZOOM飲み会があったが、最近はほとんどナイし。
佳佑も汐里も、ご飯を食べるときは、最初からがっつり米を食べたい派なのだ。
いつ頃からだろうか、買わなくなって。
なので、在庫を気にしてなかったけど、一本もナイとは。

「飲みたいものを言ってくれたら、明日買っとくよ」
「あー、うん」

不思議そうな顔をしていたのに、佳佑も気づいたらしい。

「久しぶりに飲もうかな、って思っただけ」

飲みたいような嫌な出来事でもあったのだろうか。
なんか様子が変だし。

「...何かあったの?」
「うん?いや、なんとなく」

なんか歯切れが悪い。
あんまり聞いて欲しくないのかもね。

「ね、そろそろさ、今日のこのハンバーグはどうか聞いてもいい?」

ラタトゥイユ風ソースのハンバーグ。
汐里的にはアリかな。

最後の1切れを口に放り込む。
ちょっと酸味のあるトマトソースというカンジで、女子ウケはよさそう。

「ああ。ハンバーグね。うん、美味しいよ」

カフェで出す分には、このままでも良さそうだけど。
お弁当に入れるなら、もう少し水分がないほうがいいかも。
ただし、ミートソースと区別する為にも、野菜はもっとゴロゴロ感が欲しい。

ふむふむ。
貴重な意見をメモにとる。

出店しようとしているエリアには、田舎だが駅の近くにある。
高校や大学生の通学ルートでもあるし。
少し離れると工場や倉庫もある。
幅広い年齢層の意見を聞いて、メニューに取り入れていきたい。

とりあえず、明日から汐里を初め、スタッフが揃う。

「制服は作らないみたいなんだけどさ。ほら、あそこのカフェ...名前なんだっけ?ほら、写真撮った...」
「トレフル・ブラン?」
「そう!それだ〜。名前がちーっとも出てこないからさぁ」

あそこの店員さんが着てたみたいに、白いシャツをキリッと着こなしたい。

「えー。汐里、すぐ汚しそう」
「そうなの。倫子ちゃんにも言われたー」

基本なハンバーグが、デミグラスと和風おろし。
あとは日替わりで色々だが、今日みたいなトマトソースもやらかしそう。
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