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第13章 遡ること１４０日前

４年近くの間、何もなかった訳じゃないが。
到底、結婚とかは考える気力がなかった。

ここ最近は、親が心配しまくっている。

地元では、このぐらいの歳になっても結婚してないのは、佳佑ぐらいらしく。

正月やお盆の休みの時には、何かと見合い話を勧めてきた。

中でも、父親の勤める中学に３０歳の歳の頃“だけ”合った人がいるとかで。
やたらと会わせたがる。

写真だけでもとLINEで送ってきたが、いかにも数学の教師ーって感じの。
細くひょろっとしてて、真面目そうな感じ。
というか、今時珍しいぐらい、外見に無頓着な感じだ。
写真で見る限り、化粧はしてなさそうだし。
髪も、染めてないし。おそらくカットしたのも何年も前だろう。
これが３０年前の写真と言われても納得するような。

外見で判断するな。
性格が凄くいい子よ〜！！

と両親は言うが、どうも気が乗らない。

自分も確かに、偉そうな事を言える風貌ではないが。
それでも、仕事柄もあって、身だしなみは頑張っているつもりだ。

いや、この彼女が、髪染めて化粧したとしてもー。
...ちょっと、勃ちそうにない。


佳佑の好みは、ぽちゃ可愛い、女性らしいカラダつき。
何より、食べる事が好きな佳佑と、一緒に食べ歩きしたい。

そして、今度結婚を考えるなら、転勤に着いてきてくれる人がいい。
田舎が嫌じゃなくて、でもそこそこは可愛くいて欲しいし。


そうなってくると、今いる都会では、見つけにくいかもしれない。

数ヵ月後には、恐らく地元に帰ることになるのだし。


今度の正月休みに地元に帰ってー。

いや、帰れても、少し正月をズラしての１週間ほどだしなぁ。

このコロナで、街コン的なものは開催されてないだろうし。

地元の友だちに、紹介してもらう。かー。

アプリで探すか。

１週間で見つかるかー？


いや、３年以上付き合っても破談になる時はなるんだし。

案外、気が合いさえすれば、ノリでイケるのかもしれない。



一人ぼっちのバンコク支店と、ノリと勢いでの結婚。

どっちがマシ？