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そぶりをやめて
第16章 180日
佳佑は予定してなかった、実家に行くことになってしまった。

今日の祝日は、汐里の実家はこの日に墓参りするとか。

ぐるぐる墓参りやら、親戚周りやらをする羽目になった。



実家で昼食変わりにおはぎを食べ、沢山お土産も貰って。
ついでに、と親戚に持って行かされ。

そこで野菜やらお菓子やらをお土産に貰って。
別の親戚では、果物を貰ったり。
また別のとこで、野菜や果物を貰って。
何をしてるのか分からないぐらい、お土産のやりとりをした。

汐里の実家にも行って、おはぎをおすそ分けしたり。

晩御飯を食べていけというので、ご馳走になった。
お盆の時期に佳佑の実家に泊まったが、汐里の実家は泊まったことがない。

それに対抗したのか汐里の父が、飲め飲め、食べろ食べろと大騒ぎ。
次の日が平日なので、なんとか回避しようとしたのだが。
汐里が運転すればいいとかで、佳佑1人でその攻撃を受けて、結構な量を飲まされた。

マンションに帰ってきた時には、すっかり夜も更けていて。
疲れたのと、久しぶりの飲酒でベロベロ。
風呂も入らず、布団に直行だ。


「...こんなハズじゃ無かった...」

「え?何か言った?」

まだ食べ足りないのか、汐里はリビングでおはぎを広げている。
寝室との間の扉を閉め損ねて、明るいリビングがベッドからよく見える。
声をちょっとはらないといけないが、さほど距離はない。

「...別に。まだ食べるのか、と思っただけだし」

「えー?だって、おはぎ食べてないんだもん」

ぐるぐる回って、色々食べたと思うけど。
そーいや、当初の目的であるおはぎは食べてないかもしれない。

「うーん、美味しい〜!!」

満足そうな汐里が見えて、まあこれはこれで良かったのかと思い直す。

「佳佑は?食べないの?」

いや、無理っしょ。

考えだけで、胃がモヤッとする。

義理の父に気に入られようと、頑張って飲みすぎた。
やっぱり最後の日本酒がキツかった。

「...おやすみ」

布団をかぶった。

汐里が、リビングとの間の扉を閉めてくれて、寝室が暗闇に包まれた。

1日いちゃいちゃして過ごすつもりだったのに。

挽回したくとも、もうそんな気力は残ってないし、きっと使い物にならない。


上手くいかないものだ。
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