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未亡人下宿~お部屋、貸します~
第3章 大学4回生の臼杵君
「大家さ~ん…留守かな?
すいませ~ん、部屋代を持ってきたんですけど…」


声の主は下宿人の大学4回生の臼杵君だと
すぐわかりました。

彼はドアノブをがちゃがちゃと回して
鍵が掛かっていないことを不審に思って
家に上がり込んできました。


そしてキッチンに横たわる私を見つけたのです。

「大家さん!どうしたんですか?」

下半身丸出しで、
カットソーのシャツをめくりあげられて
体中に白い液体が浴びせられているのを見て、
すぐさま彼は誰かに淫行されたのだと思ったようです。

「警察に連絡しましょうか」

彼は私を抱き起こそうとしました。


「うわっ!体が冷たい…
このままでは風邪を引いてしまいますよ」

臼杵君は私を抱きかかえると
浴室に連れて行ってくれました。


4年間も下宿させていると、
下宿人と大家という関係以上に
彼とは息子同然のお付き合いをしてきました。

銭湯までかなりの距離があったので、
何度もお風呂を貸してあげたこともあったので
我が家の間取りは熟知していたのです。


「バスタブにお湯を張りますけど、
その前にとりあえずシャワーで温まりましょう」

臼杵君はシャワーを私にかける前に
ザーメンをタオルで拭き取り
ビニール袋に入れました。

「これは犯人が残した体液ですからね。
証拠物件だから保管しておきましょう」

真顔でそんなことを言うものだから、
私、可笑しくて笑ってしまいそうになりました。

勘違いしないでねと、
何度も、真相を話そうとしましたが

テンパっている臼杵君は
私の言葉に耳を貸そうともしません。
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