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第13章 It's all right.　2

老子のあれか？

「あちらでも、たまにお店で売られていたので。」

あ、そういうことね。

日本酒あんまり詳しくないけど、好きなんです。と笑う。

何でもお父様が日本酒がお好きならしい。

ああ、いいなぁ。お父様。こんなかわいい娘と飲めるんだもんな。

「じゃ、ハタチなったら。日本酒沢山揃えてあるお店知ってるから。

　そこでハタチのお祝いしよ？」

と水向けてみると、ありがとうございます。とにっこり笑ってくれる。

ん？レイは沙織ちゃんの事恋愛初心者でけっこう鈍いタイプだって言ってたけど。

こういうＹＥＳともＮＯともとれるあしらい方出来るんだ。

あ、恋愛以前に社交辞令が飛び交う場に出慣れてるんだな。

まぁいいさ。ＮＯと言われなかったんだし。これからこれから！

彼女はとても聞き上手で。

俺の話も楽しそうに聞いて笑ってくれる。

沙織ちゃんに質問するときちんとした受け答えもしてくれる。

「もうすぐだね。クリスマス。

　クリスマスはお友達とパーティーなんかするの？」

「通訳のお仕事でＮＹにいます。」

あああああ、残念だぁ。

「そっかぁ。残念。何時までＮＹ？」

「年明け、まででしょうか。」

残念極まりない。

でも、このひとときはとても楽しくて。

「じゃあ、今日は僕もお酒はやめておこう。」

え、でも。

いいのいいの、一人で飲んでも楽しくないしねと言い

「じゃあ何を食べようっか！」

とメニューを広げた。