この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
TRUE COLORS  ~PURPLE~
第3章  “children”
皆が私をじっと見つめる中、宣言する。

「創ったばかりの組織だ。まだ前例だなんだという時期じゃない。

 こちらに幼い子を親元から離して寄越せという無理難題を言うんだもの。

 こちらの要求も呑むべきでしょう?

 子どもたちはいずれ世界の中枢を担う役目になるんでしょう?

 だったら。その子どもたちの身を守るSPだって必要になるわよね?

 違うかしら?」

一気にそう言い切り、皆を見回す。

「………交渉は、出来ないこともないだろう。」

教授がボソッとつぶやく。

「そうよね!だって、お金を寄越せとか言ってるわけじゃないんだもの!」

「レイ……。」

「それにね!私だって可愛いサオリと離れ離れになるなんて、

 耐えらんないんだもの!」

直人の視線を遮るように続ける。

「私ねっ!勝手に!勝手にだけど。直人のファミリーは!私にとっても

 大事なファミリーだと思ってるからっ!」

「レイは大事なファミリーだよ?」

唐突に涙声でのたまう私を心配したのか、サオリが私のジャケットの裾を

をツンと引きそう言う。

ボロボロと涙が溢れる。

モデル業をし、モデルだという職業を隠れ蓑にし女装のようなファッションに

身を包み、化粧をした私を。

ブロンドの髪を長くし、ハイヒールを履いたりする私を。

ゲイだと気付いていながら、今まで通りに受け入れてくれている直人ファミリー。

じいさまもうすうす気付いており、祖母は。完全に気付いているだろう。

それでも変わらずにいてくれている。

両親は海外赴任したまま、長く会ってはいない。

今、ここにいる人たちが。自分にとってファミリーと呼べる大事な人たち。

体力にも自信はある。

環境の変化に順応する力はある。ゲイであることを隠し続け、

男として演じ切ってこれたんだから。


後日、Jにこの提案をしてみたところ、二つ返事で快諾された。

実は、SPの件も考えていたそうなの。親元を離れる子どもたちの

メンタルケアや、各国の宗教観や風習等考えることは山積みなのだそうで。

子どもたちが大きくなった時官僚にはならず、各界の要職の一員となって

活躍するように教育していく方針であったため、SPもありとあらゆる

スキルが求められるようになってくる。






/261ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ