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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第21章 Shaking feelings
「朝比奈さん……。」

「なぁ、桜井。見守る事も愛だろう?

 それにこれは、今まで他人を愛してこなかった、

 俺への罰なんだよ。」

毎夜の夢がどんなものだったか知る由もないが。

毎夜自分を責め、苦しんでいたんだな。社長も。

分かる、けど。俺にはない選択肢だよ。

「他人を愛してこなかった?

 いいえ、俺、社長に愛されてると思いますけど?

 ウチのスタッフ全員も。愛してますよ、社長は。他人を!

 何に罰を与えられてると言うんです?」

「……」

そこ、分かってないんだ。

一人の女性を心から愛する方法を、忘れてんだよ。

みっともないくらいに相手を求めてジタバタするって方法をさ。

知ってるくせに、忘れてンだよ。

年齢なんて関係ない。

お互い犯罪になる訳でもない年齢だ。

あれだな、有名な神話のヤツ。

自分にしか興味がなかったヤツが

池に映った自分に恋して終いにゃ池にドボンてやつ。

あれさぁ。俺にいわせりゃ幸せな奴なんだぜ?

恋に溺れて死んだんだろ?解釈が本来のものとは違うかもだけど。

こういう見方も出来ねぇか?

恋とは苦しくて、求めても求めても手に入んなくって苦しむ時もある。

我を忘れるくらい恋に溺れられて幸せだと感じるか。

叶わぬ恋に絶望してしまったか。

池に映った自分とやっと一つになれたと思うのか。

この3つの解釈が出来ると思うんだけど。

俺は、我を忘れるくらいの恋をしてみてぇよ。

ブレーキなんてかけたくねぇよ。

玉砕するまでジタバタ頑張りてぇ。

絶対後悔するから。

後悔したまま、生きてくなんて辛い。

それに。もしその後悔を胸の中に仕舞ったまま、誰かと付き合うとかって失礼だ。

昇華しきれてない想いなんて何かのきっかけで再燃するモンだし。

神話のヤツは昇華したんだよ。

悲しい結末かどうかは本人次第だ。

ま、まだ社長自身わかってないとこあるようだ。

俺も玉砕するトコまでやるつもりだし。

なにか、こう。きっかけがあればまた転ぶな。

今日のアレも十分なきっかけだったんだけどな。

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