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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第23章 Be Still My Beating Heart
パーティーが終わり、沙織の様子が気になり慌てて父の家へと向かう。

リビングのソファで寛いでいる父に、

沙織は?と聞いたら、何とも言えぬ表情をするだけ。

ああ、帰ってきた沙織の様子、父にも分かるくらいおかしかったんだ。

おかしくない方が、おかしいか。

「父さん。」

ソファに掛け、父が何か言ってはくれまいかと思った時だった。

「ダメ!イヤ!こんなじゃ、違う!!」

と沙織の部屋から叫び声が響いてきた。

「帰って来てから。ああだ。」と苦笑する父。

心臓がバクバクしていた。今のあの声、沙織?!

「何があったのかは知らないが。

 今夜は、話なんて出来そうにないだろうな。」

ククククと父が笑う。

「ま、私たちは家族だ。沙織に何があろうが、味方だ。それで、いい。」

そういう父の顔を馬鹿面下げて見てたんだろうな、俺。

父が俺の顔を見て大笑いする。

「なんて顔をしてる?ははははは。久しぶりに会えた我が子たちは本当に面白い。」

と言いながらキッチンへ向かいながら

「どうだ、1杯付き合わないか。」

と酒に誘う。

ああ、今夜は眠れそうにないし。

そう思い、俺もキッチンへ向かい一緒にグラスやらを準備した。


「そうか、じゃあ年末年始はお前もこちらで過ごすか。」

お互い日本酒の盃でチビチビやりながら話をする。

「うん、あっちいると梅乃さんがうるさくって。」

はは、梅乃さんね。相変わらずか、と笑う父。

「お見合いも、いいもんだぞ?1回くらいはしてみたらどうだ。」

「父さん。」

やめてくれよ。受けた時点であの梅乃さんだ。

ごり押しで結婚まで持ち込まれちまう。

「私も、葵と出会ったきっかけはお見合いだったんだから。」

は?そんなの初耳だぞ。

悠然と杯を空けていく父の顔を見ると、ニヤリと笑う。

「出会いとは、そんなもんだ。」

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