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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第29章 New Year 2
「餅、どんだけ買った?」

「お鏡とお雑煮分くらいは買ったよ?」

私たちの推しているカートを覗き込み、お餅の存在を確認する。

「足りねぇ。」

と言い、自分のカートを指さす。

お酒類とお菓子の中に。

切り餅が大量に入った袋が10袋入っていた。

「お前んち行ったら、速攻焼いて喰いたくって。」

なんだかそう言う結城君の姿が可愛くって。思わず笑顔になってしまう。

お兄ちゃんもそう思ったんだろうね。

「よし、わかった。あんこやきな粉なんかも買って帰って、

 料理しながら一緒に喰おうぜ!」

パッと笑顔になる結城君。

こういうとこあるから、憎めない。




「ほら、これももうじき焼けるよ。結城君。」

結城君が持ち込んだ七輪で、パパと結城君がお餅を焼いている。

砂糖醤油を付け、海苔を巻いたお餅をかじっていたけど、それを口に押し込んで。

焼けて膨らみ始めたお餅に取り掛かるのを尻目に、お兄ちゃんとお節の準備を進める。

痩せの大食いの結城君。

一体いくつ目のお餅を今頬張っているのかしら。

「で、結城君はいつまで滞在してくれるんだい?我が家に。」

パパがお餅を頬張る結城君を嬉しそうに見ながら、次のお餅が焼ける世話しながら。

口いっぱいお餅が入っている彼に問う。

「パリに、 沙織と、 行くまで、 いいすか?」

え?5日に行くんだよね?

「いいよ、いつまででも。正月から楽しくなりそうだ!」

パパが上機嫌で答える。

この分じゃ、

パパの会社関係のニューイヤーパーティーにも一緒にってことになりそうね。
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