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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第6章 ”ナイチンゲール”
カンだけは、どんなに化学が発達しようが超えられはしない。

「ええ。来ているわ。

 レイも沙織ちゃんと離れるのは寂しいでしょうけど。

 キャシー来ているなら、安心でしょ?」

ふぅとため息をついて

「そうね、キャシーがいるなら安心だわ。
 
 私も一人でやっておかないといけないことも、その間すればいいものね……。」

そんな顔、しないの。
この疑似シスコンめ。

…………ここ、どこ?

朝目覚めると知らない天井が目に入り、

寝起きで働かない頭で今の状況を何とか把握しようとする。

あれ?点滴?

右腕の血管に点滴の針が刺さっていて、

ベッドの傍らには点滴の袋が下がったスタンドがある。

あ。昨日朝倉先生のところに来たんだったわ。

でも、いつもの病室じゃない。どうして?

ゆっくりベッドに起き上がってみる。眩暈はしない。よかった。

「レイ?」

いつもなら朝倉先生のところに来ていたら、

必ずベッドのそばの椅子に掛けて待っていてくれているレイの姿が見えない。

不安を覚え、もう一度呼んで部屋を見渡す。

「レイ?どこにいるの?」

ここは応接セットもある部屋で、普通の病室っぽくはない。

ダイニングテーブルもあるし、その上には大きな花瓶があり

きれいなお花も活けられていて。

壁に掛けられたTVもずいぶん大きい。

「レイ?どこ?レイ!」

不安が増し、大き目の声でレイを呼んでいるとドアが開いて

女の人が入って来た。

「あら。目が覚めた?サオリ。」

白衣を着たブロンド髪をボブカットにし、蒼い目に黒縁メガネをかけた女性。

「キャシー先生?」

「そうよ、久し振りね。サオリ。うん、顔色は良さそうね。」

そう言ってベッドのそばに来て、今度は私の脈をとる。

「熱も下がったみたいだし……うん、脈も正常。」

そう言って、にっこり笑う。

「レイに連れてこられてから、あなた、発熱してね。

 レイにこきつかわれてたんじゃあなぁい?」

クスクス笑いながら

「朝倉先生の先生の勧めもあって、

 健康診断と貧血、火傷治療も兼ねてあなた、入院したの。」

「入院?」

そ!と言って、キャシーは手にしていたカルテに何か書き込んでいる。

「レイは?」

そう言うと、カルテを書きながら意味深な流し目をこちらに向けてくる。






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