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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第11章 “cherry blossom”

ああ、何度目だろう…….。

気怠い身体をベッドから無理やり起こす。

布団をめくり、バスローブ下の下半身を見る。

………まただ。


一条沙織への己の感情に気付き、バスルームでの自慰行為の後

彼女への想いを断ち切ろうと。

リビングでウイスキーをあおり、酒の力を借り一人涙した。

連日の徹夜明けの疲れも手伝ってか、酔いが回るのも早く。

涙しながらウイスキーを流し込み続けた。

大丈夫。これだけ涙すれば。

酔いが覚めれば、きっと今まで通りの俺様な俺に戻れる。

どうかしてたんだ。

アイツの時も少し時間がかかったが、寝る間も惜しんで仕事に没頭して。

昔の出来事として、きちんと受け入れやって来れたじゃないか。

そう、自分に言い聞かせながら。

これから、彼女の衣装の件で顔を合わすこともあるだろうが、

デザイン画はもう出来ているんだ。

後は桜井を中心にパタンナーたちが進めていく。

俺の手から離れて仕事は進んでいく。

俺の右腕である桜井がいるんだ。

何も問題はない筈だ。

そろそろ、桜井の今後のためにもアイツ中心に1つの仕事任せきってもいい頃だ。

少々顔を合わせるくらいは乗り切ってみせるさ。

親子ほども年齢差があるんだ、俺らしくもない。

あんな子どもに。

そう、あんな子どもなんか相手にしなくっても。

スタイルのいい美人なんか、仕事柄もあるが自分の周りには山ほどいる。

仕事関係にしても、プライベートにしても連れて歩くには

いい女性はたくさんいたじゃないか。

女に苦労したことなんかなかったじゃないか。

経験乏しい女なんて、面倒なだけだ。

そう自分に言い聞かせながらウイスキーをあおり続ける。


同じ年齢くらいの男の子と年齢相応のカワイイ恋愛をすればいい。

そう思った時、ズキンと胸が痛み。

胸を押さえる。

こんな胸の痛み、一時の感情だ。

嫉妬なんか、するな。

世の中にはどうしようもないことが、たくさんあるんだ。

それに一時の気の迷いなだけなんだ。

ウイスキーをもう一度あおる。

畜生、もっと強い酒はなかったのか。

ああ、なぜまだこんなに涙が出る。

みっともなさすぎる。


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