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蜜と獄 〜甘く壊して〜
第4章 【射精管理のループ】





「あの、リリカさんの名刺、またひとつ貰っても良いですか?えっと、友達に紹介しても……あ、本当は紹介したくないんですけど、もしリリカさんの売上に繋がるんならって思って」




良いお客様の紹介だなんてお店的には助かるし、堤さんなら喜んで渡せって言うだろうな。
指名って半端なく今後に響くから。
立ち上がり名刺を差し出す。




受け取ろうとする手が引っ張るが簡単には渡さない。
不安がる彼にニッコリ笑いかけた。




「紹介しても良いけど自分の範疇越える事だけはしないで?約束出来る?本当に信頼出来るお友達にならコレ渡しても良いよ……それと、キミのお友達なら初回はサービスするけど構わないのね?」




「えっ、サービスって……」




「うん、キミにはまだしてない事…とか?」




そう言ったらめちゃくちゃテンパってるからまた笑い転げる。




「ぼ、僕やっぱまだ頑張って通い続けて全サービス制覇してから紹介します!」




名刺取り返して咥えさせた。
されるがままな彼はもう充分私の言いなりだね。
その咥えさせた名刺、私もパクって咥えたらどうなるの…?
首に手を回して、何だかキスしてるみたい。




「じゃ、この名刺、まだ要らないよね?」




「は………はひ」




「本当はまだ学生のうちはこんな所で散財して欲しくないんだぞ?」




「はい……ごめんなさい」




「プッ……何で謝る?そういうとこ可愛いって言ってんの」




取り上げた名刺を直そうとしたらやっぱり持って帰りたいって。
「リリカさんが噛んだやつだから」ってキュンときた。
だからリップ塗って名刺にキスマーク着けてあげたらもっと喜んでご機嫌で帰って行ったね。




案の定、バカかって堤さんに言われたけど「お前らしいな」って笑ってくれた。
大切なお客様を潰すのは元も子もないですから。
ハマってしまうと抜けられない沼にもなるんだって事を私はキャストだとしても伝えていかなければならないと思う。




目先のお金に眩んだら安い女になってしまう気がして、わざと相手に二の足を踏ませてしまう。
経営者には向いてないのかな。










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