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蜜と獄 〜甘く壊して〜
第4章 【射精管理のループ】
「だからお前に惹かれるんだろうな」ってまだリリカな私に耳打ちしないでください。
普段言われ慣れているはずなのに、堤さん相手だと心臓にくる。
動揺して顔に出さないよう人一倍気をつけなければ。
ほら、すぐそうやって誰も居ない部屋に連れ込まないで。
まだ次も指名入ってるのに。
仮面を外されて勢いよく唇を重ねてくる。
嫉妬にまみれたキス。
絡ませる舌が怒ってるんだもん。
息あがっちゃう。
「堤さんっ……まだ…んんっ」
「ハァハァ……ちょっとだけ充電……あと30秒」
キスだけじゃなく身体を擦り寄せてきて体温が混ざり合う。
溶けてしまいそう。
「あぁ……やべぇ、このまま襲っちゃいそうだ」
「まだ仕事中ですよ……これ以上はダメです、ていうかこういうのもダメなんです!」
言ってるそばから抱き締める。
「今日、行って良いか?」
「仕事中にそんな話ズルい……」
「ダメか?」
目線合わせてきて可愛く言うの反則です。
この後怒号あげて仕事片付けるくせに。
静かに首を振る。
「待ってます」と答える私は完全に染まっているのでしょうか。
「明日休みだろ?俺も休み取ったから」ってVサイン。
………可愛過ぎか!
やった!と満面の笑みを見せると大きなため息ついてまた抱き締められるのだ。
あれ?逆戻り。
「お前なんつー顔見せんだよ、天然だもんな、先思いやられるわ」
「え?何か私やらかしましたか?」
「もうお前ずっと仮面被ってて」
「え?え?あ、はい」
「その素顔、俺だけにしか見せんなよな?」
「………はい」
ようやく意味が理解出来ました。
真っ赤になった私は顔を仰ぐ。
「もう30秒経ったので先行きますね」ってそそくさと出てきた。
身……身が保たない。
今夜はまた寝かせてもらえない。
そう考えただけで疼いてしまう。
どうしよう、まだこの後指名入ってるのに。
「あれ?何かありました?」
「え?」
メイク直ししながらトモチンに気付かれる。
「何か凄い艶っぽいと言うか…良いことあったんですね?」
「え……いや、ううん、ないよ」