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Kiss Again and Again
第8章 それから
朝 バスルームの散らかった花びらを 拾い集めた。 昨夜と変わらず気味が悪いほど色鮮やかな真紅。
もっと 打たれ強い心が欲しい。
「年末年始はどうするの?」
「今日から実家に帰って 冬休みいっぱい いる予定です」
「僕は 大晦日と元旦以外は 空いてるんだけど」
その死刑宣告を どうやって受けとめればいいの?
「あゆは いないんだ」
「後期の試験までには もどってきます」
「でも その頃は 僕が忙しくなるよ」
海が就職をして 生活が変わったら もっと逢えなくなる、そう告げているのでしょう? そうして 自然消滅・・・ それもいいかも。
「できるだけ時間つくるから あゆも つくって」
あなたを待ち続ける時間? そのつらさを 知らないの?
アクアマリンのイアリングをつけるわたしに
「気に入った?」
「ええ。 とっても」