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Kiss Again and Again
第10章 裏切り
純子ちゃんは 何も聞かず そのまま樹さんのお店まで車を走らせた。
しばらく駐車場で待っていると 背の高い人影が近づいて来た。 助手席を覗き込んで わたしを見つけた樹さんは
「おや 今日は 手ぶらじゃあないんだね。 僕もお土産があるよ」
後部座席に乗り込んだ樹さんからは バターとお砂糖の焦げた甘い匂いがする。
「じゅん・・・ 幸せそうな匂いだね、 この匂い」
そう言うと 純子ちゃんは わたしの泣きはらした頬を軽くつまみ 車を出した。

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