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Kiss Again and Again
第15章 クリスマス後
フレンチのお店を出ると 小雨になっていた。
「少し 歩きませんか?」
優しい笑顔が見おろす。
ひとつ傘の中 樹さんの腕につかまって歩いた。
「まじめに長靴はくんだね。 可愛いね」
時折 コーディネーター達が飾り立てたショーウィンドウを 立ち止まって眺めたりしながら 囁きあい 微笑みあいながら 恋人同士のような時間を過ごした。
うれしいが てんこ盛りになる。
樹さんに 車で送ってもらい
「あゆちゃんは 車でしたことある?」
「・・・なにを?」
「そっかぁ・・・」
「え? 何を ですか?」
「うーーーん すごく したい・・・」
あっ・・・ そう・・・かぁ・・・
「お茶でも いかがですか?」
樹さんが じぃっと 目で訴える。
この前 気がついた。 樹さんが わたしの部屋に決して来ないのは 海の匂いがするからだと。
「今日は 我慢する」