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Kiss Again and Again
第16章 最後の扉
自分は ろくに身体を拭きもせず バスローブを羽織ると わたしの身体を丁寧に拭いてくれ 時折頬ずりしながら 髪の毛を乾かしてくれた。
「あの下着 着て。 待ってるね」
髪も乾かさず 先にバスルームを出た。
赤いブラとパンティは 着てみると 妙にしっくり馴染んだ。 レースはちくちくせず 肌ざわりがいい。 見慣れない淫乱そうな自分の身体を鏡で確認して バスローブを着た。
遠くレインボーブリッジが望める夜景を背に 白ワインを片手に ソファに寛ぐ姿。
映画のワンシーンを 切りとったよう。
濡れた髪からまだ雫が垂れ 白いバスローブをゆったり羽織った樹さんは 嫉妬するくらい 艶めかしい。
本当に いい男。
樹さんの前に立ち バスローブを開いて見せた。
「はぁっ・・・ すごい・・・」
バスローブを脱ぎ落としたわたしの腰に手をおき
「僕の ゴールデンセパレート」
ブラウンがかった濡れた髪に指を差し入れ
「わたしの ゴールデンボーイ」
「わぁ あゆちゃん やぁらしい。 ゴールデンボールなんて」
腰を引き寄せ 胸のあたりに頬ずりしながら まるで 逢わない時間なんてなかったように 樹さんがからかう。
どうして 離れていることができたのかしら。
こんなに好きなのに。