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Kiss Again and Again
第18章 再 会
今日のヒールの高さは9センチ。 バレエで何度か足首を痛めているので 負担をかけないために7センチ以上のヒールは履かないことにしている。 でも 今日は特別だった。 緋色のドレスに合わせて買ったハイヒール。
「足・・・くじいた?」
「たぶん・・・」
「大丈夫?」
「はい・・・ ごめんなさい・・・ お願いついでに タクシーを拾っていただけませんか?」
「まず どこかに座ろうか」
海は わたしを支えながら レストランから程近いフェンスの縁石まで連れてゆき 座らせてくれた。
「もう 腫れてきてるよ。 痛い?」
「大丈夫です。 タクシーを拾っていただけますか?」
海は 靴を脱がせると
「車で来ているから 送っていくよ」
「あっ・・・ 大丈夫です。 タクシーで帰れます」
「すぐに車をとって来るから 待ってて。 これは あゆがひとりで帰ってしまわないよう 人質」
脱がせた靴を 笑いながらかざす。
「シンデレラじゃあないよね。 靴がなくてもいなくなってしまうとか しないで」
ほとんど駆け足で車を取りに行く海の後姿を眺めながら なんという日なのだろう、と思った。
胡蝶蘭のブーケを見つめる。
あなたの せい・・・