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Kiss Again and Again
第18章 再 会
部屋に戻るのには 結構時間がかかった。
あまりにも疲れ果てて 一度ラブチェアに崩れ落ちると 動けなくなってしまった。
捻った足首は どんどん腫上ってゆく。 ひどく痛むのに それは慰めとなるように感じられた。 心の方が もっと痛い。
ドレスを着たまま ラブチェアに横たわっていると 力が抜けて無防備になり 涙がでてきた。
樹さんは 帰って来なかった。
それは 離れたのではなく 別れた、ということを意味していた。
「じゅんの結婚式にも着るといいよ」
そう言ったのに・・・
逢えるものと思っていたから
楽しみに 待ちわびていたから
ひたすら かなしい。。。
そのせいで 空港での別れと 今日の出来事で まるで二度も別れたように感じられる。
失ったのだ。 落ちる滝のように まっすぐに愛してくれた人を。
もう 逢うことはない。
声をあげて 泣いた。
だから インターフォンが鳴っても 気がつかなかった。