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抱き屋~禁断人妻と恋人会瀬
第8章 花守乙帆 39歳⑥変態売春婦妻
「あのっ!…わたしその…」

 と、乙帆が声をかけると、男はびくりと身体を震わせた。さすがにいきなりで驚いたのだろう。持っていた手拭いでいきなり、股間を隠した。

(あいつ勃起してるな)

 佐伯はすぐにそれと見抜いた。驚いても席を立たないのはそのせいだ。椅子から立てば、勃起した陰茎がはねあがるので、動くに動けない。痴女目当てで来たとしても、実際はこんなものだ。

 男は欲望に目をぎらつかせているものの、一気に押し倒したりはしてこない。下唇をしきりに舐めているばかりだ。

 乙帆の目に、ためらいが浮かぶ。男が責めてこないのは、自分の身体に魅力がないからと、思い始めているのか。

 だが、それは誤解だ。もう一押しなのである。乙帆は佐伯のいる方を見た。佐伯はすかさず合図を送る。ここまで恥をさらしたのだ。あとは当たって砕けるだけだ。

 さすがに乙帆も、決意したらしい。声を励まして、男に取りすがった。

「お願いがありますっ…あのっ、助けると思って…!ここで今わたしを、抱いて頂けませんか…!」
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