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女流作家~君を愛すればこそ~
第5章 取材旅行へ

夫の晃と母が
良からぬ関係になっているとは知らず

妻の桐子と出版社編集部の城島節子は
取材旅行を続けていた。


イタリアのローマ遺跡は
どこもかしこも神々しく
次回作の意欲を駆り立てた。


ホテルにチェックインしたものの
時差ボケでどうにも眠れない。

「先生、こういう時は無理に眠ろうなんて
考えない方が宜しいですわ」

差し入れです、と
ワインボトルを手に
城島女史が桐子の部屋を訪ねてきていた。

「あら、美味しいわ」

ワイン派ではない桐子であったが
イタリアワインは口当たりもよく
抵抗なく飲むことができた。


「イタリアは夜景が綺麗ね」

桐子は窓際に立ち、夜景を眺めた。

点在する遺跡やモニュメントが
ライトアップされて
異国情緒を高めている。

「ほんとに…ロマンチックよね」

城島女史が同じように
窓際に並んで夜景を見ながら
桐子の腰に手を回してきた。


「?」 

城島節子が体を密着させてきたと思ったら
不意に彼女にキスをされた。

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