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キャンバスの華
第4章 風呂屋の壁絵
「うちの亭主も桶屋に桶を買いに行って、
今日は夜まで帰ってこないんだよ」
そう言って茶菓子に
みたらし団子まで勧めてくれた。
仲間はずれ同士、仲良くしようじゃないか
そう言って、もっとこちらにおいでよと
女将さんに手を引かれた。
しかし、慣れない正座で座っていたものだから
足がしびれてよろめいてしまい
おもわず女将さんに寄りかかってしまった。
そして、こともあろうか咄嗟に伸ばした手が
女将さんの胸へと・・・
「あらいやだ・・・
あんた、色気づいちゃってさあ・・・」
わざとじゃないんですと弁解しても、
いいからいいからとさらに体を摺り寄せてきた。
「あんたさあ、あんたとこの師匠と・・・
デキてるんだろ?」
好奇心に満ちた目で次郎の心を読むよう微笑んだ。
「ええっと・・・・」 返答に困ってると、
若い女もいいけど年増女もいいものよと
次郎の体に覆いかぶさってきた。

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