この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
胡蝶の夢
第9章  華 






強くなるためには、上に登らなくてはならない。


大切なものを守るためには、優位に立たなくてはならない。


自分の存在を知らしめて、名を聞くだけで誰もが恐れおののく様な、そんな存在に。


支配される側ではない。


支配する側だ。


支配しなければ支配される。


だから支配される前に支配する。


弱いものは淘汰されるから、誰よりも強く揺るがない存在に。


この俺が奪われるだけで終わるはずがない。


終わらせはしない。


寛継の胸の痣を見て思う。


痛々しい傷跡。


俺に加担した事への制裁かも知れない。


快く承諾したなんて嘘だったのだ。


きっと何か無理な条件を出したに違いない。


肌の色がこんなになるくらいに、人をいたぶる事の出来る相手…。



「いつか俺は、親父の座を奪う…」



憎しみが沸々と湧いた。


この復讐をいつか果たそう。


外から微かな笑い声がする。


きっと圭と瑞貴とか言うさっきの男の子だ。


窓から煌々と朝日が射している。


どうしてこうも違うのだろう。


あっちはあんなに明るい光なのに、どうして俺はいつも影の中にいるんだ…。








/168ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ