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胡蝶の夢
第3章 深淵
「強情なのは嫌いじゃない」
黒崎は指で舌を摘む様にして引っ張ってくる。
「はぁっはぁっ…、かはぁっ…」
くそっ…
苦しさと無力な悔しさで涙が流れた。
唾液も涙も止まらない。
ダラダラと垂れ流す。
もはや言葉を発する事さえもかなわない。
「汚いな…、自分が落ちるとこまで落ちて来たのを思い知ったか?」
凄まじい屈辱感が這い上がって来た。
何故こんな奴にいいようにされなきゃいけない?
振り上げた腕を黒崎の肩めがけて振り下ろした。
もう力もたいして入らない。
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