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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第9章 第三話【波の音】 絶望の果て 
~絶望の果て~

 幸がめざめた時、部屋はまだ淡い闇に満たされていた。板の間の柱時計を見ると、まだ早朝というには早すぎる時刻である。幸はそこら中に散らばった着物を拾い身につけ、帯を締めた。
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