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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第22章 番外編第四話【轍~わだち~】 
「あの時、お祖父さまの申し出を受けなかったのは、もしかしたら、自分は一人でも大丈夫、ちゃんと生きてゆけるのだと、どこかで意地を張っていたのかもしれない」
 祖母のまるで一人言のような言葉に、晶は思わず問わずにはおれない。
「意地―だったの?」
 祖母はふっと笑うと、晶を見る。その眼はもう遠くに向けられてはいなかった。晶もまた、祖母の視線を真正面から受け止める。
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