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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章 ~糖度注意報~
「余裕なくなるだろ…………俺が早く帰ってきたのがお前とやりたい為みたいになる…………」
「ご、ごめん」
怒られてるのに、どうしてか心が甘く震える。
「サク、俺お前のこと好きすぎて困るんだ。だからその気がないなら煽るな…………」
「困る……?」
「俺、いいやつじゃない。そんなの建前で本当はやりたくて仕方ない。でも、お前に早く会いたかったのはそれだけじゃないから」
それが、ルカの優しさだと思うのだが。
違うのか? と、サクナは怪訝に思う。
ルカは顔をあげサクナを見つめる。
「だから今は、あんな事されたら堪えが効かなくなる。優しくしたいのに自制が出来ない、お前に無理させたくなる」
そう言ったルカの眼はチラッと炎を宿す。
先ほどの冷酷さはなく、蒼い瞳なのに炎を感じる不思議な感覚。