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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章  ~糖度注意報~
 

「ルカ……堪えてる?」

「当たり前だろ? 俺はいつだってお前を抱くことしか考えていない」

「…………それは困ったね」

「初めて出会った日から俺はお前に惹かれたから、男の本能教えたのお前だしな。可愛い顔してるくせに俺を困らせる」

 それは香りに惹かれあう本能的なもの。

「困るよね……ルカ、好きでもないのに惹かれちゃったんだもんね」

 好きな人が居るのに、香りに惹かれてしまうのは辛いことなのかもしれない。
 相性が良すぎるのもいいことばかりじゃないのかもしれない。

「困るの意味が違う、俺はお前のことが好きだから別に惹かれることに困りはしない、自制出来なくて困るって意味」

「ん、わかってる…………でも、初めて出会ったときは違うでしょ?」

「相変わらずわかってないなお前は、好きだと思うから惹かれ合うんだろ。好きでもないのに香りに惹かれてキスするほど愚かじゃないよ」

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