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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章  ~糖度注意報~

 蒼と緋の瞳が絡み合う。

「そんなにイヤなら自分で触る? やり方は教えただろ。見たいなサクが自分でいっちゃうとこ」

 朦朧とするなか、ルカはサクナの左手を取り指を絡ませ厭らしく撫で回す。

「それはヤダ」

「それ『は』ね……」

 サクナはかぁーと顔を真っ赤に染める。
 誘導尋問のように言わされ、自身の淫らな気持ちを見透かされたようで面映く顔を叛ける。

「恥じることじゃない俺が居なくて辛かっただろ? その為に教えたのにな」

 サクナはドキッとする。
 まるで淫らな夢を見ていた事を知っているかようにルカは真剣な声で言う。

「俺たちは互の香りに惹かれてる。求める強さも他の人たちよりも大きい。生存本能が強いんだ」

 それはケモノと同じ。
 術者はこの星にとってなくてはならない存在。

 本能で子孫を残そうとする。

「俺たちは今……その力がより強いんだ、年頃だから」

 術を使うと体内エネルギーを消耗する。
 躯に熱が発生しそれが欲情とにていて、その身体の仕組みは謎だが……………情事をしたくなるらしい。

 
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